Ⅲ期_2007年 「時代蘇生」
「時代蘇生」 |
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昭和40年の建設当時から時間が止まったまま、完全に時代から取り残されていたこの407号室。そこをリノベーションの力により今の時代に蘇生させたいと考えました。ただし、スケルトンからのリノベーションは時間の分断であり結果は新築とあまり変わりません。新築ではつくることはできない、40年という長い年月のみがつくり出すことができる雰囲気というものがあるからです。「時代蘇生」とは、この「時間醸成空間」とも言うべき、部屋を形づくる本質的な雰囲気を尊重して現代に蘇らせることです。 |
| PLAN・・・なにを残し、なにを加えるのか、3Kから1LDKへ |
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私は窓際に流木を植えました。この流木にも歴史があります。何年生き続け、どういった経緯で倒れ、流されていったのか・・・・。はたしてこのような流木に価値があるのでしょうか?
「リノベーション」とは「価値」を考え直すことです。築40年を過ぎた建物。築年数が過ぎると建物の価値は下がる日本の社会では、どうもそういった価値基準が定着しているようです。築年数が経てば経つほど、素材は汚れ、傷は増え、劣化もしていきます。
長い年月のみがつくることのできる雰囲気があります。古い建物が独持の雰囲気を持っているのはそのためです。
私は2004年に山王マンションンのリノベーションに参加させていただきました。時代に取り残された築40年の賃貸マンションンを現代に復活できないかと考え新築にも負けない空間を造りあげようとデザインしてから今年で3年経ちました。その間、『リノベーションとは何か?』をことあるごとに考えてきました。
2007年、リノベーション賃貸マンションンとして再び時代の最先端に復活した築40年の山王マンションンを見ると考え深いものがあります。その独持の雰囲気は実は新築の建物では造ることができない大変高い価値のあるものです。リノベーションとは、その前時代の空間=時間醸成空間を活かして現代に蘇らせることではないかと考えます。
それがつまり『時代蘇生』です。
落ちている流木を拾って部屋へ植えた瞬間、その存在はゴミからオブジェへと変身し、部屋の雰囲気を一変させました。つまり「価値の転換」が行われたわけです。
山王マンションンは古いからこそ価値がある建物へと変身しました。流木はその象徴として私の部屋に佇んでいます。
| 『古い建物のみが醸し出す雰囲気』+『現代に適したデザイン』=『生き続けられる価値が生まれる』 |
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