コラム

2015.09.06「資本主義こそが究極の革命である」 編著:宇野 常寛さん 角川書店

「資本主義こそが究極の革命である」
市場から社会を変えるイノベーターたち
編著:宇野 常寛 角川書店

 


「資本主義の終焉と歴史の危機」 著者:水野 和夫 さん <集英社新書>を読んで、自分なりに次のようなことを感じとりました。

 

○資本主義は死をむかえつつあるようです。もしかすると、近未来”、今は何かわからない次のシステム”に移行しているかもしれません。
そして、もしかすると、その次のシステムはここ日本から始まるかもしれません。その条件が日本にはそろっているとのこと。
それは、もしかすると、若者諸君が漠然と思い描いている来るべき日本社会の延長線上にあるライフスタイル「脱成長による成長」をもとにしたシステムかもしれません。
さらに、もしかすると、今をいきる日本の若者諸君の世界観が、世界の”今は何かわからない次のシステム”の核となる主導的世界観となるかもしれない、そんな希望・夢をいだかせてくれた本でした。

 

○そして、この本「資本主義こそが究極の革命である」を読んで感じることができたのが、具体例としての、これらの希望・夢です。

既に現行の資本主義システムがうまくいかなくなってきており、昭和的時代観が抱いた夢や希望をかなえるシステムではなくなってしまいました。現行システムをできるだけ延命し、マイナーチェンジを繰り返し使っていくのか?今はわからない次のシステムに移行するのか?はわかりませんが、いずれにせよこの本に書かれているような時代観・価値観をベースにした社会に移行していきそうです。

 


■ 価値観が変わってしまいました。才能、能力のある起業家のみなさんの起業目的、目標が、昭和時代とは異なり、次の時代の”新OS”作りに変わってきています。新世界に対応した新OSを構築し、各アプリケーションでいかに社会をアップデートすることができるのかが意味ある価値であり、カッコいいことであるという認識が、若いかた(ニュータイプ)中心に広がっています。

 

“あとがき”にあるように、「資本主義からは価値は生まれない」といった学者へに向けた、「資本主義こそが究極の革命である」という夢と希望にあふれたこれからのあるべき時代観、社会の方向性を指し示す内容でした。
日本では、一億総中流という資本主義の一目的が達成された後のグローバル化、金融資本主義への移行の中で、総中流社会化が崩れ、世界の構造と同じ、一部の富めるものと、その他の庶民という二極化へ向かっています。資本主義からは価値は生まれないという側面が大きい時代(α)は過ぎ去り、成熟した次の時代・社会(β)へ移行していくなかで、新たな資本主義からは、社会的価値を産むアイデアが次々とうまれ、様々な地域で試みられています。それは社会問題の解決こそ、資本主義システムが最適である、という答えを現実的に見せつけられているようです。


「経済成長なき社会全体のアップデートの最適システムとしての資本主義」この考え方が中心に時代(β)は進んでいきそうです。

150906-01

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