コラム

2015.08.15「資本主義の終焉と歴史の危機」著者:水野 和夫 さん <集英社新書>

「資本主義の終焉と歴史の危機」 著者:水野 和夫 さん <集英社新書>

■ それはつまりのところ、”日本発”の”今は何かわからない次のシステム”構築のチャンスであり、”歴史の終わり”のあとの”次の歴史”を作るチャンスである、ということなのか!?

はたしていつまで現行の資本主義が続くと思いますか?30~50年後、現行の資本主義システムが残っていると思いますか?<資本主義は死をむかえつつあるようです。>

もしかすると、生きているうちに”今は何かわからない次のシステム”に移行しているかもしれません。そして、もしかすると、その次のシステムはここ日本から始まるかもしれません。<その条件が日本にはそろっているようです。>

それは、もしかすると、若者諸君が漠然と思い描いている来るべき日本社会の延長線上にあるライフスタイルをもとにしたシステムかもしれません。<「脱成長による成長」>

もしかすると、今をいきる日本の若者諸君の世界観が、世界の”今は何かわからない次のシステム”の核となる世界観となるかもしれません・・・


■ 20世紀的、異常狂乱沸騰時代は終わりました。持続可能なライフスタイルを確立し、定常安定社会を作り上げるのが若者諸君の世代の課題です。上の世代が思い描く20世紀型成長話は聞き流し、この先100年のために次のシステムを完成させてほしい。世界を巻き込む壮大でクリエイティブな課題がある世代が皆さんです。このチャンスを生かし世界の歴史を救う創造性溢れる世代になってほしいと思っています。


■ 資本主義と民主主義はどちららも過剰を前提とした一体化したシステムであり、資本主義の終焉は民主主義の危機を招く事態を誘発してしまうとのこと。
一億総中流を実現した資本主義が支えた民主主義でしたが、中間層が消えていき、二極化していくなかで、一部の富裕層が富を独占し、必ずしもみんなが富を得ることのできなくなってしまった現行の資本主義で、民主主義体制が維持できるのか?という問いかけです。


■ 定常化社会へのヒントも提示してくださっていました。
1. 人口減少を9000万人あたりで横ばいにする。
2. 原油価格の影響を受けない、安いエネルギーを国内でつくる。1kwhあたり20円以下。


■ キーワード集
・ 「中心/周辺」
・ 空間的「周辺」の喪失
・ 行き場を失った「余剰」
・ すでに「周辺」が存在しない世界では、永続的な資本主義は不可能。
・ 成長はバブルのみ
・ 永続型資本主義からバブル清算型資本主義へ
・ ゴールなき余剰、自己増殖システム
・ 豊かさ、富とは、発展とは「蒐集」である。
・ 資本主義とは「蒐集」にもっとも適したシステム
・ 主権国家=資本主義+民主主義
・ ゼロ金利、ゼロ成長、ゼロインフレ→成長なき定常状態
・ 利子率低下=資本主義の卒業証書
・ 資本主義のソフト・ランディング
・ 「定常状態」=ゼロ成長社会=純投資なし状態
・ 成長至上主義から脱却しない限り日本の沈没は避けることができない。
・ ヨーロッパの理念、近代の理念である「蒐集」の終焉。つまり資本主義の終焉とは、近代の終わりであると同時に、西欧史の終わりである。

■ 主役はニュータイプの若者諸君たちだ!こんなクリエイティブな夢のある仕事が他にあるだろうか!これは20世紀型世界観(α世界観)しかもっていないみなさんには出てこない発想です。若者諸君は即刻、次の世界観(β)へ移行すべし。すでに、次のシステムの模索はあらゆる分野で進み始めています。所属の会社や学校ではダメだと思ったら外に出よう!

 

資本主義の終焉と歴史の危機-

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